バイク免許AT限定とMTの違い

小型二輪と普通自動二輪、そして大型自動二輪は、AT限定とMTの二つのタイプに分けられます。
初めてバイク免許を取得しようとする人の多くはMTを選択していますが、バイクの使用目的によっては、AT限定で十分であると考える人もいます。
AT限定免許とMT免許は教習日数や料金も異なるため、自分の目的に合わせてどの免許の教習を受けるか予め検討しておきましょう。

AT車とMT車の操作の違い

バイク免許のATとMTとでは、クラッチ操作があるかないかという点で大きく異なっています。
MT車は運転者自らが左手と左足でクラッチとギアチェンジ操作を行いバイクに動力を伝えます。
クラッチ操作やギアチェンジを誤るとエンジンが停止してしまいます。
それに対しAT限定は、クラッチとギアチェンジが自動遠心クラッチと無段変速装置(CVT)によって自動化されているため自分でMT車のような操作をする必要はありません。
自動車のAT車の原理と同様に基本的にはアクセルとブレーキだけで運転でき、MT車のように足の操作が無い分操作が簡略化されていると言えます。
最初にMT車で入所してもクラッチ操作が難しいと感じてしまい、AT車に変更する方もわずかながらいらっしゃいます。

普通二輪車の排気量 大型二輪の排気量

普通自動二輪は、125cc超400cc以下の排気量となっています。
普通自動二輪AT限定の免許を希望する人は、ビッグスクーターに乗りたいと考えて教習を始める人が多いです。
AT車はバイクに興味はあってもMTだと少しハードルが高いと感じがちな女性からも人気の種類です。
また、大型自動二輪は400ccを超える排気量となっているためあらゆる二輪車が運転できます。
排気量の上限を気にしたくないということであれば、大型自動二輪免許を取った方が便利です。

AT免許の難易度はMTより難しい?

二輪のAT免許取得の難易度について、中にはMT免許よりも難しいと感じる人もいます。
その理由の一つは小回りの問題です。二輪ATの場合、前の車輪の中心から後ろの車輪の中心までが長く作られています。
前輪と後輪のそれぞれ中心部からの長さをホイールベースと言いますが、ホイールベースが長いとその分小回りが利きにくくなり、運転がしづらいと感じてしまう場合があるのです。
また、収納部分や座席スペースが広いという点も関わっています。
スペースを取る事によってバイクの幅自体が広がってしまう事となり、小回りの利きやすいMTに比べてATの方が操作しづらくなるのです。
この他にも、基本的にバイクはある程度の速度を出すことによって安定するものです。
ところが速度が出ないAT車の場合、安定性を損ないやすくなってしまいます。
そしてもう一つ、ATとMTとの大きな差はニーグリップができるかどうかという所にあります。
MTであれば膝でタンクを挟み込んでバイクを安定させられますが、AT車の構造ではその動作ができません。
ニーグリップができないためにバランスが安定せず、転びそうになってしまうという人もいます。
こういった理由からAT車では、狭い直線コースの一本橋や、ジグザグ運転をするスラローム、あるいはS字やクランクなど、教習所の課題をクリアする事が難しくなる場合も確かにあります。
その一方で、クラッチやギアチェンジの操作が不要であることにより、余裕を持った運転ができると感じる人もいます。
ATの方が難しいと思う人であっても、慣れによって改善できる事も多いです。どちらの難易度の方が高いのかについては、個人差があるというのが結論になります。

AT限定とMTの料金と時限数の違い

同じバイク免許でもAT車とMT車の時限数と料金は異なります。
AT車はMT車より技能教習の時限数が少ないため、料金が安く設定されています。

普通二輪免許の時限数と料金

カーアカデミー那須高原の場合

車種 AT MT
技能時限数 1段階:5時限
2段階:10時限
計:15時限
1段階:9時限
2段階:10時限
計:19時限
学科時限数 1段階:10時限
2段階:16時限
計:26時限
1段階:10時限
2段階:16時限
計:26時限
通学料金 128,510円(税込) 137,310円(税込)
合宿料金 114,400円(税込) 114,400円(税込)

R3.9.1現在の料金になります。
普通免許を所持している場合は、技能が2時限減り学科は1時限のみ受講になります。
またその分料金も安く設定されています。

大型二輪免許の時限数と料金

車種 AT MT
技能時限数 1段階:3時限
2段階:6時限
計:9時限
1段階:5時限
2段階:7時限
計:12時限
学科時限数
通学料金 85,600円(税込) 95,500円(税込)
合宿料金 99,550円(税込) 109,450円(税込)

※普通二輪MT免許所持の場合の料金と時限数になります。
※R3.9.1現在の料金になります。

バイク免許ATの取得をお勧めできるケース

バイクに興味を抱いている女性や、通勤や街乗りをメインとした二輪車を希望している人にとって、AT限定二輪車は使い勝手の良い移動手段となります。
クラッチ操作が必要ないということで運転に集中できるため、公道を走る際にも安心感が生まれるでしょう。
原付よりは速度の出せる移動手段が欲しい人や、日常生活の中でビックスクーターだけを使いたい人など、普通自動二輪ATの免許で十分であるという人は意外にも多いです。
できる限り短い期間内で、日常使いに便利な免許を取得したいのであれば、普通自動二輪ATは最適であると考えられます。
またAT車は外装やエアロや色、スピーカーなどを自分流にオシャレにアレンジすることができデザインが格好良いのが特徴です。
YAMAHAのマジェスティー、HONDAのフォルツァのカスタム車は非常に人気です。格好良く、オシャレに乗りたいと思う人にはMT車よりAT車の方がおすすめかもしれません。

女性が教習を受けやすい教習所

バイク免許AT限定を取る人はMTに比べて多くはありません。しかしあえてAT限定を選択する人は、その割合のほとんどを女性が占めています。
バイク免許に興味はあるけれど初めての事なので不安だと感じる人も少なくないため、指導をしてもらう教習所選びは欠かす事のできない重要な部分となってきます。
カーアカデミー那須高原は栃木県内にある二輪メインの教習所です。女性の指導員も常駐しているため、女性の教習生が入校しやすい環境が整えられています。
教習施設には二輪専用のコースが設置してあるので、初めてであっても安心して運転操作の練習を行えます。
バイク免許に関する取り扱い車種は小型自二輪、普通自動二輪、大型自動二輪とそれぞれあり、もちろんMTだけではなくATの教習も受けられます。
また、カーアカデミー那須高原は友人同士で入校をすると、コースによってはグループ割引を利用する事もでます。そのため一人で来るのが心配な女性は、友達を誘ってみると楽しく教習が行えるでしょう。